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ダイレクト型自動車保険の安さの秘密を分析

保険相場価格が安いのはダイレクト型自動車保険。代理店型は対応は良いけど高いと言われています。
保険料金は実際の保険の予定損害率と予定事業費率で決められていますので、ぼったくりの無茶な高価格や損してでもといった安売りはあまりできないようになっています。
ではダイレクト型自動車保険の相場はどうして安いのでしょうか?
仮説として、ダイレクト型の自動車保険はあまり事故を起こさない人ばかりを選んで入れていて事故を起こさない人は予定損害率も抑えられるから保険料も安くなる。ということを考えました。
本当にそうなのか分析してみましょう。

比較の方法

比較の方法として各保険会社が出している報告書ディスクロージャーを比べてみることにします。
ディスクロージャーには損益計画書をはじめ、もっと細かい数字が書かれているのでその数字を分析することが可能です。
今回のターゲットは同系列の三井住友海上と三井ダイレクト損害保険を比べることにしました。
比較ポイントとしては保険の入金額と損害賠償額や社員の数店舗数の数などを調べています。

比較結果

比較した結果は下記のようになりました。分析してみましょう

三井住友海上三井ダイレクト損害保険
自動車正味収入保険料6456億0600万365億7100万
自動車正味損害率59.2%79.0%
自動車正味事業費率31.3%21.9%
自動車正味支払保険金3264億5000万262億4700万
支払/収入50.6%71.8%
経常収益(16296億9600万)※保険全体367億0400万
ソルベンジー・マージン比率585.9%230.0%
営業ネットワーク612店舗17店舗
損害サポート253店舗6010拠点※すべて外部
従業員数14691人554人
社員一人当たり保険料43,900万66,000万
平均年齢40.5歳45.3歳
平均勤続年数12.4年5.8年
平均給与月額(賞与なし)301,000
平均年間給与7,472,3405,418,000

三井ダイレクト損害保険の年収は賞与が年間6ヶ月という口コミから推測

圧倒的な規模の差

まず驚くのが規模の差です。代理店型の三井住友海上は自動車保険以外にも火災保険や海上保険などさまざまな保険事業を行なっています。この表では自動車のみの保険の数字を引っ張ってきましたがそれでも大きく違います。
従業員数もダイレクトが554人と決して少なくはないような人数なのですが三井住友海上は14691人と圧倒的に人数が多いです

店舗の差も圧倒的

続いて店舗の差も大きいです。営業ネットワークはダイレクトは17店舗しかないのに三井住友海上は612店舗もあります。ただしダイレクトは外部の協力会社が6010拠点もあります。これらは弁護士であったり工場や査定のようです。

まさかのソルベンジー・マージン比率

ソルベンジー・マージン比率とはまさかの時に支払える能力です。200%だといますぐ倒産しても2倍の支払能力があるということですが、実は200%は少なく200%を下回った場合は行政指導が入ってしまいます。
三井住友海上は格付けも良いのですがソルベンジー・マージン比率ももちろん良い数字です。それに対してダイレクトの方はギリギリです。前の年は300%ほどあったようですが2015年は230.0%と指導ギリギリです。

支払保険金の率

支払保険金は仮説が正しければ優良ドライバーが多いダイレクトの方があまり支払わずに済むはずですが、実際は逆に支払保険金の方が入ってきた保険金の70%を保険金の支払に使っています。対して三井住友海上は50%。どうやらダイレクトの方が価格を抑えている分支払の負担も高いようです

社員一人当たり保険料

社員一人当たり保険料はダイレクトの方が多く、ひとりひとりの負担は高いと言えそうです。

社員の給料

社員の年収は三井住友海上は747万円。ダイレクトは548万円です。また勤続年数もダイレクトの方が短いようです。

ダイレクト型の保険相場の安さの秘密

分析の結果、ダイレクトが優良ドライバーばかりを入れているから安いという証拠は見つかりませんでしたが経費をギリギリまで切り詰めて安くしているということはわかりました。
サポートに関しては外部拠点をものすごく大量にパートナーにしておろそかにならないよう気を配っているようです。
ソルベンジー・マージンが低いのは気になりますが破綻などのもしもの場合グループ会社の支援があると思わます。
また代理店型も人数が多い分サポートも安心と考えられるのですが、だいぶ余裕をもって保険業務を行なっていますので割高感はあるかもしれません。このあたり安心を取るか価格を取るか、実際に保険を使う可能性は?などいろいろ検討して選びたいところですね。